6月だからこそ!?紫外線対策を忘れずに

「今日は晴れているから日に焼けそう」「曇っているから大丈夫」と思ってしまいますが、
紫外線は曇っていても降り注いでいます。

太陽の光を浴びると紫外線をいっぱい浴びていると思いがちですが、暑く感じるのは赤外線によるもので、実は紫外線は熱くもなんともないものなのです。
だからつい、うっかり日焼けをしてしまうのですね。

紫外線のことをもっと知って日焼けを防ごう

うっかり日焼けした人のうち、紫外線対策をしなかった人の1番多い理由は「曇っていたから」です。
曇っていても、紫外線の70%は雲を通して肌にダメージを与えます

紫外線A波はガラスを通すので、室内にいても日焼けをしてしまうのです。

紫外線A波とB波について

紫外線A波(UVA)とは、320~400ナノメートルの波長をもち、長波紫外線と呼ばれます。
エネルギーは弱いながらジワジワと肌の奥に浸透し、コラーゲンの老化やサンタン(皮膚が黒くなること)を引きおこします。

雲を透過しやすいため、曇りの日でもUVAの照射量はあまり減りません。

紫外線B波(UVB)とは、280~320ナノメートルの波長をもち、短波紫外線と呼ばれます。エネルギーが強くサンバーン(赤くなってひりひりすること)の原因になります。
しかし、エネルギーが強いものの、雲やガラス窓などである程度さえぎられます。

紫外線対策について

紫外線対策といえば、日傘、帽子、スカーフ、手袋、サングラスなどが思い浮かびますが、やはり一番効果的なのが日焼け止めクリームです。
皮膚は表皮、真皮、皮下組織と3層から成り立っていますが、紫外線A波(UVA)は真皮まで達してしまうので、シミに悩まないためにも紫外線対策は必要です。

日焼け止め化粧品のSPFとPAの意味について

SPFは紫外線B波をカットする力を表しています。
日常使いならSPF20~30くらいが適しているといわれていますが、これは外で過ごす時間が2時間~3時間以内なら大丈夫という時間の長さを意味します。
外出時間によって、数値を選ぶようにします。

皮膚科学会では、日常使いにはSPF20程度を推進しています。
この基準をもとに外出時間が長いときはもう少し高めの数値を選ぶと良いでしょう。

PA値は、紫外線A波をカットする力を表しています。
+で表示されているのは、紫外線A波は浴びてから数日後に皮膚が黒くなるなどの症状が表れることから、数字で明確に表すことができないからです。

日常生活に適したUVクリームのPAはPA++~PA+++くらい、SPFはSPF15~30くらいのものを選ぶと良いでしょう。
海や山に行くときはPA+++、SPF50位のものがよいでしょう。
日焼け止め化粧品は、状況によって使い分ける方が肌への負担が少なくてすみます。

普段使う日焼け止めなら、なるべく「紫外線吸収剤不使用」のものか、「ノンケミカル」と標示されているものを選ぶと安心できます。

UVカットのパーカーやネックカバー、コットンマフラー、アームカバー、手袋、帽子、サンバイザー、メガネなど多くのUV商品が出回っていますが、これらの中から自分に適したものをチェイスして、紫外線対策をしましょう。

日本人の肌タイプ

日本人の肌のタイプは3タイプに分かれます。
「紫外線にあたるとすぐ赤くなるが、黒くはならないタイプ」と②「紫外線に当たると赤くなって2~3日後に黒くなるタイプ」「紫外線に当たると赤くならずにすぐ黒くなるタイプ」です。

①の人が紫外線に対して最も皮膚の弱い人で③の人が紫外線に対して強い人です。
日本人の約6割が②のタイプです。
①の人はもともと色白で③の人は色黒の人と言えますが、色白の人はメラノサイトの活動が盛んでないためシミのできにくい肌といえます。色黒の人はメラノサイトの活動が盛んなためシミができやすい肌と言えます。

どのタイプの肌も紫外線による光老化は避けられません

光老化とは、紫外線を浴びることによって肌がくすんだり、シワやシミが生じることです。
紫外線を無防備に浴び続けることによって、表皮細胞のDNAが傷つき、まれに皮膚がんにつながることもあるようです。

骨のためには紫外線を浴びた方がいいって本当なの?

「太陽にに当たらないと骨が弱くなる」といいますが、紫外線によってビタミンDが活性化され、骨を作る助けになることは事実です。
しかし、それは北欧などの話で、日本ではどこに住んでいても、どんなに紫外線対策をしていても、体のどこかに紫外線を浴びています。

ビタミンDの活性化には、わずかな紫外線で十分なので、わざわざ紫外線を浴びる必要はありません。
紫外線はやはりデメリットの方が多く、皮膚の老化や目の白内障などの原因になってしまいます。

骨のためにと、大人も子供もわざわざ紫外線を浴びる必要はないようです。

紫外線対策に効果的なポリフェノールやビタミン類

人の皮膚にはウロカニン酸やグルタチオンなどの抗酸化物質があり、紫外線が生み出す活性酸素を除去する働きがありますが、年齢とともに減っていきます。
そこで、意識して食べ物などからポリフェノールやビタミン類の抗酸化物質を摂取する必要があるわけです。

以下の3種の抗酸化物質を含む食品を摂取して、紫外線に強い体を作りましょう
①ビタミン類
ビタミンAを含む緑黄色野菜、Cを含む緑黄野菜や淡色野菜、ビタミンE を含む大豆や玄米、落花生、オリーブオイルなど。

②ポリフエノール
カテキンを含む緑茶やカカオ、イソフラボンを含む大豆胚芽、リグナンを含むゴマなどや、
フラボノイドを含む赤ワイン、ココア、そば、タマネギの皮、柑橘類の袋などにも抗酸化作用があります。

③カロテノイド
トマト、人参、オレンジ、パイナップルも、紫外線が生み出す活性酸素を除去する働きがあります。

その他にも、活性酸素を除去するには、微量のミネラルの摂取が必要です。
鉄を含むレバー、亜鉛を含む牡蠣、セレンを含むタマネギや長ネギ、銅を含むイカやタコ
マンガンを含むクルミやアーモンドなども摂るようにしましょう。

まとめ

紫外線は曇りの日でも降り注いでいるので、「うっかり日焼け」を防ぎましょう。

少しずつ蓄積された紫外線がシミとなって突然現れてきます。
いったんできてしまったシミはなかなか消えません。

少々面倒でも、日々の紫外線対策はアンチエイジングの近道ともいえます。