お墓の仕組みがわかる!お墓の基礎知識

お墓を管理する場合、ふとした瞬間に疑問を覚えがちです。お墓の掃除から供養法まで、何から手をつけたらいいのか、何から知ったらいいのかわかなくなってしまいます。
中にはお寺に色々確認したいけれど、遠方に住んでいてなかなか菩提寺に確認することもできないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回はお墓の管理で覚えておきたいお墓の基礎知識として、お墓の仕組みについてお話します。お墓は「お墓」ですが、各部位にはきちんと名前があります。お墓の基礎知識として部位の名前を覚えておくことは、今後のお墓管理の役に立つことでしょう。

お墓の基礎知識では部位の名前も大切に

お墓は「お墓」なのですが、一言で「お墓」と言っても、中には色々なパーツが存在しています。
石材店や墓地でお墓を見ると、お墓のかたちそのまま一つの石で作ってあるのではなく、いくつかのパーツで一つのお墓が構成されていることに気づくはずです。近年は音符やハート、ゴルフボール型などの、故人の趣味や嗜好が反映されたお墓も多種多様に作られています。こういった一般的なお墓のかたちとはちょっと違ったお墓も、大きなハートやゴルフボールの部分と基礎の部分が一つの石でできているわけではなく、いくつかのパーツで構成されていることが基本です。もちろん部位それぞれにはきちんと名前があります。

「一般の人がお墓の部位の名前を覚えておいてどんなメリットがあるの?」

「お墓の基礎知識として必要?」

と疑問に思うかもしれません。そう言われればその通りとも思ってしまいます。しかし、考えてみてください。お墓の基礎知識として部位の名前を覚えておくと、説明や会話がスムーズになると思いませんか。

お墓はパーツで構成されているからこそ、パーツの一部が壊れてしまうことがあります。
パーツの修理や交換をする時は、やはり墓石屋に状況を伝えなければいけません。そんな時にお墓の基礎知識として各パーツの名前を知っておけば、スムーズに話を進めることができます。また、墓石屋から他パーツの交換や気をつけるべき点を提案された時も、お墓の基礎知識として部位の名前を知っておくと、すんなりと頭に入ることでしょう。お墓が遠いという方は、菩提寺にお墓のことで相談する際にお墓の基礎知識としてパーツの名前を知っておくと、連絡をスムーズに取れることもあります。

お墓の基礎知識として、供養の仕方や掃除方法などを知っておくことも重要です。加えてお墓の基礎知識としてお墓の部位の名前を知っておくことで、管理に関する相談がスムーズになるというメリットがあるわけです。

お墓の基礎知識!部位の名前

ここからは、お墓の基礎知識として、一つずつ部位の名前をご紹介いたしましょう。

これもお墓の基礎知識ですが、日本で最も多く見かけるタイプは「和型三段墓」と呼ばれます。墓地で台座の上に長方形の墓石が載っているお墓を目にしませんか。これが和型三段墓と呼ばれるお墓です。

和型三段墓は一見して一塊のように見えますが、大きく三つのパーツにわかれます。
一つは墓石部分。家名や先祖代々の墓といった文字が彫られている石の部分。お墓の中でも最も目に入りやすく、目立つ部分、そしてどこの家のお墓かを確認するために多くの人が見るだろう部分です。この部分は「墓石」といいますが、他にも形状により「竿石」や「石碑」という名前でも呼ばれます。墓石を支える四角の台座を「上台」といい、その下のやや平たい形の台座を「中台」といいます。中台より下にあり、地面に接する台座を「芝台」といいます。墓石と大地までの間には、このように三つの台座が存在しているのです。

お墓の後方にある卒塔婆を立てる部位を「卒塔婆立て」といい、お花を供えるところを「花立て」といいます。このあたりは花や卒塔婆という名前がそのまま用いられているため、お墓の基礎知識としても覚えやすい部位です。二つの花立てに挟まれた水を入れたお茶碗などを置くところを、「水鉢」といいます。水鉢の手前にある線香を立てる(置く)ところを「香炉(香立て)」といいます。このあたりの部位もお墓参りの際にそれぞれの部位に供えるものや使うものの名前が使われているので、お墓の基礎知識としては覚えやすいことでしょう。

ここまではお墓の墓石の上から下まで、一繋がりに見える部分の名前です。次は、お墓の横に存在する部位の名前についてお話しましょう。

お墓の基礎知識!墓石の外側にある部位の名前は?

香炉から少し外側にせり出している台座のような部位があります。ちょうどお墓参りに来た人たちが立つ部位です。この部位を「拝石」といいます。ここに立って手を合わせるからこその名前ですね。

さらに外側に、石段になっている部位があります。この部位を「門柱」といいます。家を考えていただくとわかりやすいのですが、ちょうどお墓の玄関口になるのがこの門柱です。家にもドアがあります。家によっては門があることでしょう。ここから「こんにちは、手を合わせに参りました」と入っていく、まさに墓石にとっての玄関口のようなところが門柱なのです。

ただし、門柱は必ずあるわけではありません。お墓の敷地には限りがありますので、門柱がなくいきなり墓石と台座というタイプもあります。

これもお墓の敷地の広さによるのですが、お墓の周囲に柵がめぐらされていることがあります。ちょうど隣のお墓の敷地との境界線にある柵です。この柵は「外柵」といい、先祖が眠る浄土と、私たちが生きる俗世を分かつという重要な意味のある部位です。

■最後に

お墓の基礎知識として知っておきたい「お墓の部位」について解説しました。お墓の部位の基礎知識は、お墓を管理する上で役に立つことでしょう。例えば、電話で菩提寺にお墓のことを確認する場合、お墓の部位の基礎知識を知っておくと、それだけ話がわかりやすくなることでしょう。

お墓の基礎知識として部位の名前を簡単に知ったら、次は実際にお墓で部位をチェックしてみましょう。お墓参りに時に「このパーツはこんな名前」「ここの部位の名前は確か・・・」とお墓の基礎知識を確認することで、基礎知識がしっかりした知識として刻まれます。また、お墓の基礎知識をお墓という実物でチェックすることで、部位それぞれに不具合がないか改めて確認することにも繋がります。

お墓の基礎知識を自分の目で確かめるとともに、不具合がないかチェックする機会にしていただければと思います。お子さんにお墓の基礎知識教えながら、改めてお墓について考える機会にもなりますね。