突然の葬儀でも大丈夫。今さら人に聞けない参列者側のマナー

葬儀は突発的に起こります。

仕事から遅い時間に帰宅したら親族の訃報が!なんていうことは、多くの社会人が経験済みかもしれません。

あるいは早朝、親族の訃報が届き、慌てて会社に事情を話し、そのまま急いで喪服やご霊前の準備を整えるということも、社会人のよくあるお葬式事情かもしれないですね。

人が亡くなることは前もってわかりませんから、訃報が届いてから大慌てで全ての準備を整えなければならないという、とても大変な事情がお葬式にはあります。

これは自分が喪主側であれ、招かれた参列者側であれ変わりません。どちらにも突発的な出来事に対する驚きと慌ただしさがあります

。慌ててしまうのは葬儀の喪主側だけではないということですね。

これからすぐに葬儀に参列を!

そんな時に慌てなくて済むように、基本的な道具は揃え、参列の一般的な心得は覚えておきたいものです。今回は葬儀の準備の中でも、特に参列者のマナーや準備に焦点をあててお話ししたいと思います。

今日いきなり訃報が届いたとして、皆さんはすぐに準備できますか?基本的なマナーはばっちりですか?参列者のマナーには服装や道具も大切!準備は大丈夫?

参列者のマナーには服装や道具も大切!準備は大丈夫?

まずマナーと言って真っ先に思い浮かべるのは葬儀の服装です。

いくら姿勢が美しく礼儀正しい挨拶をするとしても、TPOをわきまえた服装をしていないと、葬儀の主催側に失礼になってしまいます。

特にお祝い事や不幸といった事柄は、ファッションが自由な現代であっても一定のルールに則っていることが必要です。

葬儀の服装といえば喪服ですね。喪服は服飾店で喪服用のセットが簡単に購入できますので、それを身に着ければ特に問題はありません。

喪服という形で販売されていなくても、黒を基調にした服装であれば喪服として着用することができます。

ただし、例え黒であっても、露出の多い服やラメのついている服、光沢のある布地の服などは避けた方が無難です。

男性も、黒地であれば何でもいいというわけではなく、派手なワンポイントなどは避けてください。

喪服で迷ったらとにかく「質素」「地味」「キラキラしていない」を基準に選んでみましょう。

参列者のマナー!化粧も大切!親族に合わせて

女性は化粧も控えめに、あまり派手なメイクはしないことが基本です。

アクセサリーについては、真珠は身に着けて問題ありませんが、二連のものは不幸が重なるということで、避けられる傾向にあります。色石も避けるのが無難です。

腕時計も要注意

また、女性も男性も、時計にも注意するようにしましょう。喪服を着てメイクも控えめ、楚々として真珠のネックレスとルールに則っているのに、派手な色をしたきらきらした時計をしていては本末転倒という感があります。

お葬式のためのきちんとした服装であるからこそ、より一層派手な時計が目立ってしまうかもしれないですね。お洒落をしてお出かけするという場所ではありませんから、「派手な色を避ける」「光物は避ける」を基本に自分の格好がマナーに則っているか確認してください。

ただしこれはあくまで基本的な事柄です。

生前、とってもメイクが好きだったおばあちゃん。

お葬式では、お化粧のことを語り合った仲間たちに、おばあちゃんが好きだった華やかさで送ってもらいたい。こんなお葬式が存在しないわけではありません。

あくまで基本的な参列ルールをお話ししましたが、それぞれの葬儀の主催のことを考え、その上で適切なマナーを考えることが重要なのです。

通夜の参列者のマナーとは?基本は簡単

服装を正したら、次は葬儀のマナーです。

まず、通夜は故人と生前親しかった人や親族が招かれることが多いです。故人を偲んで食事をしたり、思い出を語り合ったりする場所ですから、多少遅れても参加した方がいいでしょう。

通夜の流れは僧侶の読経があり、その後に順番にお焼香をし、喪主の挨拶を受け、通夜ぶるまいでお食事やお酒をいただきます。

読経後は僧侶が退席することが多いのですが、地方や故人との親しさによってはそのまま一緒に通夜ぶるまいに参加することがあります。

お焼香に間に合ったらそのまま他の参列者とお焼香をし、行動を合わせるといいですね。

通夜は長居せず、辞する時にはもう一度お焼香をし、遺族に挨拶をしましょう。

通夜は故人を偲ぶ席です。あまり難しく考えなくても大丈夫です。

葬儀の参列者のマナーとは?基本的な礼儀をしっかり

通夜は多少遅刻しても、急なことだし、故人と親しい人が集まっていることが多いしという理由で大目に見てもらえることがあります。

実際、仕事であったり、移動に時間がかかったり、準備に時間がかかってしまったりといった理由で遅れる人もいます。しかし通夜と異なり、葬儀や告別式に遅刻するのはマナー違反です。

葬儀は多くの人が参列します。早めに到着するように心がけ、芳名帳への記載などを終わらせて静かに式が始まるのを待ちましょう。

葬儀は故人との最後のお別れの式です。親族や故人と親しい人は葬儀後にさらに火葬場への見送りや同行もあります。葬儀の主催側の予定や準備が狂ってしまうため、どうしても遅れてしまう時は式が始まる前にきちんと連絡しておくようにしましょう。

また、当然ですが、葬儀の最中に愉快な着信音を鳴らしてしまわないように。スマートフォンはマナーモードでお願いしますね。

参列者のマナーで大切なのは「相手のことを考える」ことです。

基礎的な葬儀の道具とマナーについての注意事項

注意点、それは、地域によってお葬式のマナーが異なる可能性があるということ

赤や桃色をした房や玉の御数珠は地方によってはお葬式で使ってはNGです。しかし、地域によってはまったく気にしないところもあります。

袱紗も同じで、あまり目立たなく派手な色でなければOKというところと、とても気にする地域があります。

このあたりは、それぞれの地域の知人に確認するか、葬儀会場の担当にこっそり電話で確認しておくのがいいでしょう。

その地域の当たり前のマナーは、他の地域の当たり前とは限らないということを覚えておく必要があります。ご霊前の相場も同じで、地域によって異なることがあります。

自分の自治体ではそれでOKだからと包んでいくと、相手の地域の相場に満たず、その場は何も言われなくても、後々のわだかまりを残してしまう可能性も。

一番重要なこと

参列者のマナーとして重要なのは、参列する葬儀の主催側の「当たり前」「マナー」「大切にしていること」になるべく合わせることではないでしょうか。

そのためには、ちょっとでも疑問に思うことがあったらきちんと確認しておくのがいいですね。

参列する葬儀会場、担当、知人、近隣の葬儀店などに、慌てず、ぎりぎりまで引き伸ばさず、マナーの重要ポイントは問い合わせておくようにすると安心です。

いきなり訃報が届いて大変という状況ではありますが、とても大事なことではないでしょうか。