春といえばお花見のシーズンです。
昔の人の和歌や俳句にも春の花を謳ったものが多く、日本人にとっては昔から春といえばやはり「花」だったのではないでしょうか。
「春は花見」という思考は、もはや日本人のDNAに刻み込まれているとさえいえるでしょう。
ただ、近年のお花見は、団子の占める割合がちょっとばかり多い様子。
けれど、花の美しさを見ながら団子を楽しむことは、一つの花を愛でる素晴らしい方法であるといえます。花の下で食べる食事は美味しく、飲むお酒は美味しい。日本人にとってはなくてはならない行事、それが春の花を愛でるお花見ではないでしょうか。
今回は関東の中でも特におすすめのお花見スポットを厳選してご紹介します!
目次
知名度抜群!「井の頭恩賜公園」「目黒川」
東京都の武蔵野市と三鷹市にまたがる都立公園です。
正式な名前より「井の頭公園」という名前で呼ばれることの方が多いでしょうか。
公園内には大きな池があり、武蔵野市の三大湧水に数えられるだけあり、一年を通じて豊かな水を湛えています。
そんな井の頭公園は、関東の花見スポットの筆頭ともいうべき知名度を誇っています。
関東以外の地域に住んでいる人も井の頭公園の名前はよく耳にすることでしょう。
三月から四月上旬にかけて約500本の桜が咲き乱される様は、圧巻としていいようがありません。
関東だけでなく、日本を代表するお花見スポットなのです。
同じく東京都からご紹介するのは「目黒川」。
目黒川は世田谷区、目黒区、品川区を流れる川で、最終的に東京湾に合流します。
古くは商いが盛んだった川で、この川で商品を運んだり、商いをしたりすることから、品川区の名前の由来になったとか。
現在は昔のように多くの品物が行き交うということはありませんが、代わりに花見シーズンは川沿いに約800本のソメイヨシノが咲き、川辺は桜のトンネルのようになります。
散歩コースとしても人気を集めている、東京のお花見においては定番スポットです。
東京都の名所なら!「六義園」「上野恩賜公園」「隅田公園」
おすすめ花見スポットといわれて忘れてはいけないのが、東京都の「六義園」と「上野恩賜公園」「隅田公園」です。
全て公園ですが、お花見といえば花を愛でるだけでなく、おしゃべりをしたり、やはりお団子を楽しんだりもしたいですよね。
公園であれば家族でも楽しめるため、ちょっとしたお弁当を持ってお散歩がてら家族でお花見をするのも楽しいかも。
「六義園」は東京都内では少ない国の特別名勝に選ばれている観光名所としても有名なところです。
夜間は桜がライトアップされ、枝垂桜の幽玄な美が胸を打ちます。朝もいいですが是非とも夜桜を見に足を運びたい場所です。
「上野恩賜公園」は、約800本の桜が咲くこれまた有名なお花見スポット。
桜だけでなく四季折々の植物が目を楽しませてくれる場所で、お花見スポットの好きな場所は?という質問をすれば、この公園の名を挙げる人も少なくありません。
また、上野公園の近くには美術館などの友達同士やカップルでも楽しめる施設が数多くあるため、花見をしながら周囲をぶらっと歩くのも楽しいですよ。
「隅田公園」は約1000本の桜が咲く江戸時代からの歴史あるお花見スポットです。
隅田川にかかる吾妻橋・桜橋の間からは東京スカイスリーと桜のコントラストが楽しめると人気を呼んでいます。
江戸時代の桜の名所とスカイツリーですから、まさに現代と昔が交錯しているという美しくも不思議な光景です。
また、夜になると桜並木のライトアップが行われ、屋形船がゆっくりと川面を行き交います。
屋形船から夜桜を眺めながら一杯やるのも素敵ですね。
群馬県前橋市の「赤城南面千本桜」
桜の名所といえば、群馬県前橋市の「赤白南面千本桜」を忘れることはできません。
広い敷地に植えられた桜の数は1000本以上。
しかもそれらの桜はソメイヨシノというわけではなく、いくつもの種類であるというのだから驚き。
桜一つにも色々な種類があると感心させられることでしょう。桜そのものを楽しみたいなら真っ先に足を運びたい場所といえます。
隣接する「みやぎ千本桜の森」にもたくさんの桜が植えられており、花見の期間中は強度の物産展や民俗芸能、ステージパフォーマンスの披露もあり、賑わいます。
本数も素晴らしいですから、満開時は、それはそれは見事な桜色の景色ですよ。
日本の桜の名所百選にも選ばれている場所です。
神奈川県「県立三ツ池公園」「小田原城址公園」
同じく日本の桜の名所百選に選ばれている神奈川県横浜市にある「県立三ツ池公園」は、春になると1500本以上の桜が一斉に花を咲かせることで有名です。
見事な桜の景色に公園内の三つの池がまさに花を添え、水面には散った桜の花弁が揺らめきます。桜は咲いている様を見るのもいいですが、散る姿も美しい花です。
満開から徐々に水面に遊ぶ花弁が増える様子も風流です。
「小田原城址公園」も日本の桜百選に選ばれる花見スポットです。
城跡という歴史を感じさせる場所に600本ものソメイヨシノが咲き、春は城の周囲を中心に桜祭りも開催されます。
ライトアップされた桜にお城の城壁が見え隠れするところは、まさに日本ならではの景色といえるでしょう。
歴史的な建造物がお好きな方は、是非桜の季節にも足を運んでみてください。
埼玉県の「川越公園」「熊谷桜堤」
埼玉県からは「熊谷桜堤」と「川越公園」をご紹介します。
「熊谷桜堤」は江戸時代から名高い桜の名所で、日本の桜の名所百選にも選ばれています。
同時期に菜の花も咲き乱れ、桜と菜の花、ピンクと黄色のコントラストは「お見事!」の一言。
桜の時期は予感のライトアップもあり、気軽に散歩の楽しめるスポットとしても愛されています。
駅からも近く、アクセスも抜群ですよ。
熊谷駅南口から出ると、すぐに土手いっぱいに咲いた桜の花が見えるはずです。
関東の桜の見頃は四月上旬頃までで、やはり東北よりも早く桜シーズンが終わってしまいます。
しかし「川越公園」は四月下旬まで桜を楽しむことができるのが特徴です。
四月下旬と言えば、関東の桜事情を考えると随分長いという印象ですね。
バーベキューやスポーツを楽しむことのできる川越公園には300本以上の桜が並ぶ並木道があり、開花がソメイヨシノより遅めの八重桜も多く植えられているため、関東の中では長く花見を楽しむことのできるスポットとして知られています。
最後に
桜は日本の象徴ともいうべき花です。
春には花粉症という試練もあるのですが、やはり桜が咲いて花見があると考えると、心が躍ってしまうところがあります。
関東の桜は三月半ばから上旬が見頃になります。
それぞれの自治体や公園などの公式ホームページで開花情報を載せていますので、是非チェックして、見頃を狙って足を運んでみてくださいね。