葬儀費用を予算内におさめるのは、意外に難しいです。
葬儀屋によって基本プランやオプションの内容が違うのと、式のスタイルや参列者によって金額に幅が出てしまうからこそ、予算を立てるのが難しくなるのです。
実は、葬儀費用の相場に幅があるのも地域性の違いもありますが、葬儀屋でのプランの選び方も大いに関係しています。
しかし、ポイントを抑えれば予算内でおさまるプランを選べます。
ここでは、葬儀プランを選ぶときの注意ポイントをご紹介します。
目次
葬儀費用の相場はどれくらい?
葬儀費用の相場は、全国で見たときに180万円〜200万円だと言われています。
例えば、2014年の財団法人日本消費者協会のアンケート調査によると、全国の平均葬儀費用は189万円程度ですが、地域によってかなり価格幅があります。
一番高い地域では210万円程度にものぼり、逆に低い地域では134万円程度とかなり安いです。
これは、地域のしきたりによる式の形式や規模などの違いから生じる価格幅であり、76万円も違います。
そうした違いも含めた上で、全国の葬儀費用の相場は180万円〜200万円だと言われています。
葬儀費用の3つの分類を知っておこう!
葬儀費用の相場に価格幅があるのは、地域によって式の内容が違い、それによってかかる費用が変わってくるからです。
つまり、どんな形式にするか?どれくらいの参列者か?などで大きく費用が変わるのですね。
葬儀費用の見積書を見たときに内訳にはたくさんの項目があり、わかりにくいですが大きく分けると3つに分類できます。
- 葬儀一式費用
- 飲食接待費用
- 宗教者への支払い費用
ここで、この3つの分類の内容を詳しくお話しします。
葬儀一式費用
葬儀費用の基本となる分類なので、必ず必要な費用です。
内容は、祭壇や寝台車、式場の設備や棺、ドライアイスなどとなっていますが、葬儀社によって内容が大きく変わることもありますので確認が必要です。
葬儀社に葬儀の申し込みをすると、まずプランを決めますね。
そのプランは参列者の人数や式の形式を聞いてから葬儀社のスタッフが提案してくる流れになります。
提案されたプランの中から費用と内容を見ながら選びますが、祭壇や棺、寝台車などのかなり基本的な部分は同じでも、司会や進行役の人件費が込みになっていないものもあるかもしれません。
葬儀一式費用は、葬儀費用の大半を占めるので内容と見積もりをしっかり照らし合わせて決めていき、最低限に抑えられるように努力すると全体的な費用も抑えられます。
飲食接待費用
飲食接待費用は、通夜や告別式が終わってから参列者に振る舞う料理や精進落とし料理代金、受付で渡す返礼品の費用のことです。
これは、参列者の人数によって費用が大幅に変わり、人数が多いほどに費用が高くなります。
参列者の他には、受付などをお手伝いしてくれた方への返礼品なども用意しますので、その費用も飲食接待費用になります。
一般的に飲食接待費用は、葬儀費用全体の2〜3割程度を占めますが、家族葬などの少人数制の葬儀はさらに割合が低くなります。
これも葬儀社によって料金形態が違いますので、しっかり確認しましょう。
基本プランの中に組み込まれているものもあれば、オプションでつけることもあります。
宗教者への支払い費用
家の宗教によって異なりますが、宗教者に支払う費用も必要です。
例えば、仏教ならば葬儀の中で読経をしてもらったり戒名をつけてもらうための費用が必要です。
読経や戒名を依頼しなければ葬儀が成り立ちませんから、宗教者への支払いは必ず必要な費用となります。
基本的に読経料や戒名料はお布施として僧侶に渡すことになっており、特に金額は決まっていないので相場に合わせて金額を決めることが多いです。
その他には、御膳料やお車代もつけるのが一般的で、それも宗教者への支払い費用になります。
もちろん、他にも宗教がありますから、宗教によって価格幅が変わります。
葬儀プランを決める上での3つの注意点
葬儀プランや内容を決めるときは、次の3つにポイントを置くと葬儀の費用オーバーを防げます。
見積書を見ても内訳の細かいところまで把握しきれず、最終的にオプション料金がかなり上乗せされることもあります。
できるだけ予算内で葬儀費用を抑えられるように、次の3つをポイントにしてプランを決めていきましょう。
基本プランの内容をしっかり確認する
葬儀費用を決定付けるのは基本プランの内容と基本的な料金です。
基本プランはいくつかのグレードわけによってプラン料金が違います。
プラン料金がはっきりしている場合、何も考えずに予算ギリギリのプランを選んでしまいがちですが、本格的に決めるのはプラン内容を確認してからにしましょう。
予算内の葬儀費用にするためには、まず基本プランの内容の確認をすることです。
確認をまずしてから、次の2つのポイントも合わせて最終的にプラン決めをするのが一番賢い方法です。
基本プランには、斎場の使用料や祭壇、棺、火葬代、霊柩車代などが含まれていることが多いですが、司会者や進行役、斎場スタッフの人件費はオプションになるケースが多いです。
基本プランの内容をしっかり確認して、含まれているものと含まれていないものを把握しておきましょう。
参列者の人数をだいたい決めておく
葬儀費用には「葬儀一式費用」「飲食接待費用」「宗教者への支払い費用」の3つの分類があります。
このうち基本プランの部分が主に「葬儀一式費用」になり、そこに「飲食接待費用」「宗教者への支払い費用」が加わり総費用となります。
基本プランの内容やその中でのオプション費用の確認ができたら、「飲食接待費用」の予算を立てていきましょう。
「飲食接待費用」の予算決めの際に必要なのが参列者の人数ですね。
正確な人数は当日にならなければわかりませんが、だいたいの予想人数を出しておくと「飲食接待費用」の予算をスムーズに立てられます。
予算内におさまる基本プランを決定する
「葬儀一式費用」「飲食接待費用」「宗教者への支払い費用」のうち、「宗教者への支払い費用」はだいたい相場が決まっていますから、葬儀費用の金額を決定付けるのは「葬儀一式費用」と「飲食接待費用」になります。
つまり、オプション料金と「飲食接待費用」「宗教者への支払い費用」を足した上で予算内におさまるように基本プランを決めるとスムーズです。
変動的なのはオプション料金と「飲食接待費用」だということを頭において基本プランを決めましょう。
まとめ
このように葬儀費用はオプション料金でかなり金額が変動するので、基本プランの内容やオプションの内容をしっかり確認することが基本的なポイントです。
その上で、参列者の人数を予想して「飲食接待費用」を決め、「宗教者への支払い費用」も含めるとトータルの予算がほぼ明確になります。
安い基本プランに飛びついて、後からオプションによる高額な請求が来ないように気をつけましょう。