葬儀にお呼ばれした時に頭を悩ませる問題は大きく二つあります。
一つは「お金はいくら包めばいいの?」という問題です。それぞれの家で宗派が異なりますし、地方によっても金額が違うことがあります。地元の葬儀に何度も呼ばれているというお宅であれば相場を大体把握しているでしょうが、あまり葬儀に呼ばれたことがないというお宅やまったく違う地方の葬儀にお呼ばれしたという場合は「いくら包むか」が大きな問題になります。東京などの大都市と地方都市では葬儀事情が違うこともあり、金額相場だけでなく葬儀にまつわるあるある話も違っていることは有名です。
いくら包む?
地元以外の葬儀に包む金額相場は?
これはとても悩ましい問題ではないでしょうか。
もう一つの葬儀のお悩みに「マナー」があります。これも、葬儀にあまり出席した経験のない人にとってはお悩みの一つです。お焼香やご挨拶のマナーだけでなく、「服装はどうすればいいのか」「髪や化粧にマナーはあるの?」と首を傾げてしまうのではないでしょうか。
今回は多くの人が悩む葬儀のマナーの中から特に「髪」についてのマナーについて解説します。女性の皆さんは必見です。
葬儀のメイクや服装の注意点とは?
葬儀といえば喪服です。服装のマナーとしてはセットで販売されている喪服を着用するか、皮やエナメルなどを使っていない黒い服を喪服として使うかになります。きらきらしたビーズや派手な刺繍がある服は喪服に向きませんので、基本的に「シンプルな黒い服」が喪服の基本になります。
メイクも葬儀ではナチュラルメイクが基本です。故人を送る場だからこそ、見送る側だって綺麗な自分を見てもらいたいと思うことでしょう。しかし葬儀は故人と自分だけのお別れの場ではありません。葬儀に呼んだ故人の親族の立場もありますし、同じくお別れにやって来ているたくさんの参列者がいます。
あまりに派手なメイクをしてしまうと、他の参列者から「晴れの席ではないのですよ」と呆れられてしまうことでしょう。ですから、ファンデーションもナチュラルに、チークや口紅は控えめを心がけることが大切です。
春の新作口紅を試したくてもここはぐっと我慢。色はベージュやナチュラルが適切です。職場であまり派手なメイクをしないという人は普段使い用のベージュ系口紅を使ってもいいです。普段ははっきりした赤や濃い目のピンク、オレンジなどの口紅を使っている人は法要のために一本控えめな色の口紅を持っておくといいでしょう。
葬儀にお呼ばれした時の格好は「シンプル」「ナチュラル」が大切です。悩んだら地味で控え目なものをセレクトしておく方が失敗は少ないでしょう。
ここまでは服装とメイクの話です。女性は服装やメイクだって悩ましい問題ですが、格好といえばもう一つ忘れてはならないものがあります。そう、髪の毛です。実は、葬儀には髪の毛のマナーもあることをご存じでしょうか。
女性が気をつけたい葬儀の髪のマナー!髪形のNG
女性の髪のマナーも基本はメイクや服装と同じです。迷ったらとにかくシンプルでナチュラルを心がけると失敗が少ないです。しかし、シンプルでナチュラルとは具体的にどんなことを指すのか疑問だと思ってしまうことでしょう。そこで、葬儀の際にNGな女性の髪のマナーについて簡単にご説明します。このNGに引っかからないように髪を整えてみてください。
- 髪は基本的に結ぶ
- 慶事は耳より上に髪を結んでもOKですが忌事では耳より下へ
- 整髪料は無香料か微香を
- ヘアアクセサリーに気をつける
NGの中には髪の色というものもあります。
例えばあまりに派手な髪の色は葬儀においてはNGとなります。しかし、髪を染めていること自体がNGになるというわけではありません。今日、髪を染めている人は非常に多いです。葬儀で髪を染めていること自体がNGであれば、多くの人が深夜に訃報をもらったら大急ぎで髪の色を黒く染め直さなければならないことでしょう。白髪染めもNGという話になってしまいます。オフィスでも髪を染めてお仕事をしている人がたくさんいます。
あまりに奇抜で派手な色はNGですが、普通の茶色に染めているくらいは特に問題はありません。伺うお宅が厳しいお宅かどうかを考えて黒に戻すのもいいでしょう。
髪形のNGとは?髪ゴムや整髪料にもマナーが
髪の長い人は基本的に結びましょう。垂らしたままは絶対にNG!・・・というわけではないのですが、好ましいとは言えません。なぜなら、葬儀では頭を下げる場面が多いため、長い髪を垂らしたままだとろうそくの火に掠めてしまったり、顔の前方にだらりと垂れてその都度さっと髪を払わなければならなかったりと、邪魔になることが多いからなのです。「お辞儀をする場面が多い」「ろうそくやお線香の火が危険」「だらしない」ということから、長い髪は基本的に結うことが良いとされます。
しかし、結う場合も注意が必要です。ヘアアクセサリーはエナメルや皮、ビーズやラメなどがNGになります。派手な色、白色、赤などのゴムも控えましょう。ゴムは黒を使い、髪を結う時は耳より下に結びます。慶事では耳より上に結い上げてもOKですが、葬儀では耳より下がマナーです。迷ったらシンプルな一本結びをすると失敗がありません。
もう一つ気をつけたいのが整髪料です。
髪の長さに関わらず、整髪料で髪を整えて葬儀に足を運ぶという人は整髪料の香りに気をつける必用があります。葬儀で香水はNGですが、香水を使っていないのに整髪料の芳香が強いと香水を使っていることと変わりません。髪を整えるための整髪料は無香料か、香料があっても微香のものを選ぶようにしましょう。ばたばたと葬儀の準備をしていると、家にある整髪料をそのまま使ってしまいがちです。使う前に香りのチェックを忘れずに。
最後に
葬儀にはマナーがあります。故人をお見送りする場であるからこそマナーには気を配りたいものです。自分と故人の場ではなく、葬儀は故人と葬儀の主催者と参列者全員の大切な場です。
葬儀のマナーにおいては「これは大丈夫」というところをおさえておくのではなく「これはNG」というところをおさえておく方が効率よく知識を深められることでしょう。
髪にも相応のマナーがありますので、今回ご紹介したNGをおさえて葬儀の望んでください。コツさえおさえれば決して難しいことではありません。