熱中症の予防と対策

毎日暑い日が続いています。去年は「今までの中で今年が一番暑い!」なんて思っていたのに、今年の夏になったら今度は「今年の夏が一番暑い!」と感じて、毎日うんざり過ごしている方もいるかもしれないですね。気温を見ると、去年も今年もどちらも同じくらい暑いようです。こう暑い日が続くと、体も気持ちも水を与えられない植物のように萎れてしまうような気がします。

夏は行楽に嬉しい天気の続くシーズンではありますが、同時に暑さで体が影響を受けやすいシーズンでもあります。

夏によく耳にする体調トラブル「熱中症」についてお話しします。暑い夏を乗り切って万全に体調にて食欲の秋を迎えられるように、普段から予防と対策を考えておきたいものです。皆さんは熱中症についてどれくらい知っていますか。普段からどんな対策をしているでしょうか。

熱中症の不調はじわじわやってくる!5つの対策

熱中症とは、暑さが原因で起きてしまう体調不良の一つです。熱中症になるとふらつきや目眩、頭痛などを覚え深刻な時は意識がもうろうとすることもあります。

夏場に強い日差しの中で長時間過ごして、自宅に帰ったら脱力やふらふら感を覚えてぐったりしてしまった経験はありませんか。これがよくある熱中症の症状です。熱中症は風邪のように誰かにうつされるわけではなく、強い日差し気温という「自然」が主な原因になります。特に夏場に多い症状ですので、「体調がおかしいな」と感じたら無理せずに病院を受診するようにしましょう。病院の窓口で体調を話せば適切な処置をしてくれます。

これはあくまで熱中症になってしまったらの話です。基本的に世の中の多くの人は熱中症になってしまったら病院を受診しますが、熱中症の予防で受診することはまずありません。虫歯や歯肉炎を予防するために歯科医院を受診したり、病気を防ぐために健康診断をしたりといったことはありますが、熱中症の予防のためという話は聞きません。病院であらかじめ予防できないものが「熱中症」ではないでしょうか。

病院で熱中症予防の薬を処方してもらったり予防接種で防げたりといったことがないからこそ、熱中症は恐ろしいのです。自分の普段からの心がけで深刻な夏場のトラブルを予防したいものです。熱中症対策には、次の5つの対策が効果的です。

  1. 睡眠をしっかりとる
  2. 水分をこまめに摂取
  3. 塩分もほどほどに摂取
  4. 気温は涼しく
  5. 衣服に気をつける

熱中症予防の基本は規則正しい生活から

どんな不調も基本が大切です。よく寝て、よく食べて、仕事と急速のめりはりをつける。当たり前のことですが、不調対策にはやはりこれが一番ではないでしょうか。寝ていないと体自体が弱ってしまいます。そのぶん熱にも負けやすくなってしまいます。熱中症対策として色々なグッズが販売されていますが、寝不足状態でグッズを使っても効果は半減してしまうというものです。

熱中症の予防にも睡眠不足をはじめとした生活の乱れを正すことは効果的です。グッズやドリンク類に頼る前に、まずは生活改善によって熱中症対策をしましょう。熱中症予防にも基本が大切です。

喉が渇いていなくても水を!こまめに水分摂取

熱中症の対策には水分をこまめに摂取することも効果的です。喉が乾いていなくても気づかないうちに水分不足になっていることがあります。喉がからからになって水をガブ飲みしなければならないような状態になる前に、こまめに水分を摂取するように心がけましょう。

基本的に摂取するのは水です。ただし、水をどんどん飲んでいると今度は水の飲み過ぎで体調不良になってしまいます。

一度に大量に飲むのではなく「こまめに飲む」ことが大切です。水だけでなく、塩分や糖分の含まれたスポーツ飲料で補給するのも効果的です。ただしスポーツドリンクも飲み過ぎると糖を過剰に摂取してしまう可能性があります。暑いからといって一日中スポーツドリンクを間断なくごくごく飲むのはちょっと考えものかもしれないですね。

ミネラルや塩分をほどよく摂取する

塩分をほどよく摂取することも熱中症には効果的です。塩分をとるといっても、別に岩塩を舐めてくださいというわけではありません。食事をするだけである程度の塩分は摂取できますので、必要以上に塩を舐めたり、塩辛いものを食べるたりする必要はありません。

夏場に「ちょっとくらくらするな」「夜に体がだるい気がするな」という時はスーパーなどで売っている塩とミネラルの含まれたあめ玉などを購入して舐めるのもお勧めです。最近では夏場によく熱中症対策の飴が販売されています。ちょっとした時に飴を舐めておくことも自分でできる熱中症対策の一つです。

ただし、明らかな熱中症による不調を飴玉で治すことは難しいです。明らかに熱中症であるという場合は飴を買いに行くのではなく、病院に処置をしてもらいに行きましょう。また、食事制限のある人は自分でミネラルや塩分の含まれた飴を購入して気軽に舐めてしまうと、別の体調不良を起こしてしまう可能性が考えられます。食事や塩分摂取に指導が入っている人は、医師に相談してから飴による熱中症予防を取り入れてみてください。

部屋の温度と服の通気性にも要注意

これも熱中症予防としては基本中の基本です。

部屋はなるべく涼しく保ち、衣服は通気性のよい麻や綿を中心にセレクトすることも一種の予防になります。通気性がよいということはつまり風通しがよく熱が籠もり難いということでもあります。夏場は通気性も考えて服を選ぶことは重要です。汗疹対策としても言われることですね。

それと、これは本当に大切なことですが・・・。部屋は扇風機やクーラーを使って適度に涼しくしておくことがとても重要です。

温泉のサウナではありません。職場や自宅では我慢比べは厳禁です。暑いというだけで熱中症の危険があるということをよく考えて、夏も過ごしやすい温度の中で生活してください。

最後に

熱中症の対策と予防についてお話ししました。「部屋を涼しくする」「通気性のよい衣服をセレクト」「塩分を適度に」「水分摂取はこまめに」などが代表的な熱中症の予防方法になります。

しかし一番大切なのは、やはり規則正しい生活をすることです。きちんと睡眠をとって、食事もしっかり食べる。生活が乱れてしまうとそのぶんだけ体が弱ってしまい、夏場はバテやすくなってしまいます。

暑さに打ち勝つにはまずは生活から!

考えてみると、これはすべての病気を予防する基礎中の基礎かもしれないですね。行楽シーズンだからこそ自己管理でしっかりと熱中症を予防したいものです。