小さな子どもがいる場合は、お葬式に参列させるかどうか迷ってしまいますが、祖父や祖母といった故人から見て孫の場合は、参列させるほうが自然な形といえます。
また、血縁関係が薄い場合で、夫婦そろって参列しなくてもよい場合は、子どもは誰かに預けるか、どちらか片方の親がみるなどしてもよいでしょう。
いずれにしてもルールなどはなく、マナーも常識範囲のことを守れば参列させてもさせなくても問題はありません。
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お葬式によっても赤ちゃんを連れて行ってよいかよくないかは違う
家族葬などは身内だけなので赤ちゃんも参列できますが、一般葬だと、控室で夫婦のどちらか一方がみて、最期のお別れの時だけ顔を見せるという方法もあります。
喪家の考えもあるので、問い合わせて赤ちゃんを連れで参列するかどうかを決めるとよいようです。
一般的には、親族以外のお葬式では赤ちゃん連れの参列は控える方がよいでしょう、
赤ちゃんが突然泣き出して式の進行が滞る心配もありますが、大勢の大人が参列している中には、体調の悪い人もいるかも知れません。
そんな中に、抵抗力の低い赤ちゃんを連れて行くのも考えものです。
どうしても意思を伝えたい場合は、香典を送り、「小さい赤ん坊がいるため参列できませんが、心よりご冥福をお祈りします」と弔電を送っておけば、誰も咎めることはありません。
赤ちゃん連れでの参列は何かと荷物も多くなりがちですが、オムツやミルク、離乳食の用意など忘れ物がないかを、確認しておくようにしましょう。
また、赤ちゃんのお気に入りグッズがあれば、それも持って行くようにします。
ただし、音の出るおもちゃなどは止めましょう。
マザーバックもあまりカラフルなものは避け、地味目のものにしましょう。
子どもが乳幼児の場合
乳幼児とは言えおとなしい子もいれば、よく泣く子やぐずる子もいるので、一概に参列した方が良いとか良くないとかは言えません。
お葬式が内輪だけの場合は、あまり気にしないで子どもの体調に合わせて決めるようにしましょう。
中には、小さい子供を連れての参列を好まない人もいるかも知れないので、まずは喪家に相談しましょう。
迷信にすぎませんが、地方によっては子供に霊が憑くと言い、乳幼児は葬儀に参列させないところや、妊婦さんも参列するとおなかの赤ちゃんによくないと参列させないところももあるようです。
どちらも、思いやりから出た迷信なので気にする必要はありませんが、喪家の方に尋ねてから、意向にそった形をとるのが後々の親戚づき合いもスムーズにいくでしょう。
幼稚園児以上になると、お葬式に参列するのも一つの社会参加です。
聞き分けのできる年代なので、常識的なことは前もって親がしつけておきましょう。
人の死がまだはっきりと理解できず、大勢の人の前ではしゃいだりすることがあるかも知れませんが、怒らずに「もう、いっしょに遊んだりすることはできないけれど、お空から見守ってねと手を合わせてお祈りしょうね」といってあげましょう。
子供が小中学生の場合
故人との関係性が祖父や祖母の場合は、参列させた方がよいでしょう。
孫にあたるわけなので、可愛がってもらっていたことでしょうし、遠く離れて暮らしていいたとしても、最期のお別れなのでなるべく参列させましょう。
子どもがショックを受けるので参列させないという親御さんもいるようすが、厳粛な式に参列することで、その後の子どもの人生に何らかのプラスになる可能性もあります。
人の生死を目の当たりにすることが少なくなった今どき、言ってみれば貴重な体験です。
小中学生ともなれば、人が死ぬことが何となく理解でき、自分の人生をどう生きるかや、親もやがては死んでいくことが理解できます。
祖父や祖母が孫に教える最後のことが「死」です。
この「死」を見つめて考える機会を大切にして、子供たちに体験させてあげましょう。
小学生ともなれば自分で学んでくれるので、できれば骨上げにも参加させると命の授業となります。
悲しいことに、自分の命も他者の命も粗末にしがちな時代です。
昨日まで言葉を交わしていた人が骨となってしまうという事実を知ることは、全ての命を大切にすることにつながることでしょう。
子供の服装とマナーについて
たとえ乳幼児とは言え、レースやリボンが付いた服やキャラクターものの服は避けたいものです。ベージュやグレーなど地味目のものにしましょう。
幼稚園児以上なら、制服を着ての参列が無難です。
もし制服がない場合は、高価なものでなくてもよいので、白のブラウスやカッターシャツにグレーや黒などの地味目のスカートやズボンを用意します。
靴は清潔であればスニーカーなどでも問題ありません。
子連れで参列するときのマナーについて
3歳以上なら子どもなりに状況判断ができるので、事前に言い聞かせておきましょう。
焼香などの際は、小学生以上なら親が連れて同時におこなってもよいでしょうが、時間を取るようなら子どもの焼香は省きましょう。
葬儀の最中に子どもが泣いたりぐずったりした場合は、中座しても失礼には当たりません。故人が親である場合は親族席のある前列に座ることになりますが、前もってすぐに中座できるように、式場の後方に座ることをおすすめします。
また、乳幼児が騒いだり走ったりしても、声を荒げずに静かに子供の手を引いてその場から離れ、控室などに行くようにします。
そして、出たり入ったりせずに葬儀が合わるまで控室にいるようにしましょう。
故人が妻の親の場合は夫が子もりをし、夫の親の場合は妻が子もりをするとよいでしょう。
まとめ
小さな子供を葬儀に参列させるかどうかを迷ってしまうときは、まず喪家に相談してみましょう。
親族なら控室にいて、最期のお別れだけでもするようにした方が後々後悔せずにすみます。
逆に遠い親戚や、かつてお世話になった方などの場合は、参列しない方がよいでしょう。
親族なら許せることが、子ども連れでの参列を、非常識と取られる場合もあります。
子どもを葬儀に参列させるかどうかは、それぞれの事情や考え方があるので、自分たちの考えを優先せずに、周りの意見を聞くことも大切です。