夏は野菜や海産物も豊富で、外で焼き肉などを楽しむことのできる絶好のシーズンです。
冬や秋、春にもそれぞれの季節特有のよさがありますが、夏にはなんといっても「寒くないからこそ外で思い切り季節を満喫できる」「夜になっても冷え込むことは少ないから、夕方や夜特有のイベントを満喫できる」という素晴らしい特徴があります。
しかし反対に、夏特有の「日差しが強い」「暑い」という特徴がデメリットになってしまうこともあります。外で行われるイベントを思う存分楽しむのもいいですが、夏の特徴によって体調を崩してしまいイベントが盛り上がっているところで泣く泣くリタイアなんてことになってしまったら悲しいですね。
今回は夏の暑く日差しが強いという特徴によるお悩みである「夏バテ」について解説します。日射病や熱中症と並ぶ夏特有のお悩みである「夏バテ」を予防し、夏を満喫するためにはどんなポイントに気をつければいいのでしょうか。夏バテ予防を5つのポイントで考えてみましょう。
目次
夏の暑さに負けてしまう「夏バテ」の特徴は
「夏バテ」は夏に多くの人が困らせられる体調不良です。暑さやそれに伴う体力の減退により引き起こされるこの夏バテは、風邪のように「くしゃみがでる」「たんや鼻水が止まらない」といった派手な病症が出ないところが特徴です。
夏バテの特徴としては「何となく体がだるい」「くらくらする」「食欲がない」「暑くてやる気がでない」などが挙げられます。病気の代表格である風邪と比較してみてください。どうでしょう。夏バテの特徴はどこかぼんやりしていて、夏バテしていると判断し難いものばかりです。中には、夏は「眠気を覚えて酷い」「一日が終わるとちょっとした頭痛に困っている」という人もいるようで、医師に相談すると夏バテだと指摘されることもあるとのこと。
夏バテは具体的な病気というよりも夏という季節のせいで体全般が弱ってしまうことを言うので、人によって弱いところがさらに弱ってしまい、頭痛や何時も以上の疲労を感じるということがあるそうです。はっきりしない症状で、しかも体が弱ってしまうからこそ夏バテは困ってしまうものです。そして、はっきりしない症状だからこそ多くの人は「夏バテだらかね」「夏だから仕方ないよね」と考えてしまうところが困りものです。
あまりにも体の倦怠感や疲労感、無気力、ふらつき、目眩、頭痛、無気力などが酷い場合は、まずは医師に相談してください。「夏バテだろう」と軽く考えていると、体が弱り切ってしまうこともあります。こういった深刻な状態の場合は個人で予防できる限度を超えてしまっているといえるでしょう。
夏バテ予防で気をつけたい5つのポイント
夏バテによる体力減退が軽度な場合、そして夏バテしているという感覚が特にない場合は次の5つのポイントに気をつけることにより夏バテを予防することも可能です。
5つのポイントはどれも基本的なことですが、その基本をきっちりすることによって夏バテの予防ができると考えれば、基本こそ大切にしなければいけないということが言えるのではないでしょうか。
- 夏に強い体づくりをしておく
- 食事に気をつける
- 冷房はほどほどにする
- 水分と塩分をこまめに摂取する
- 汗をかくことも重要
それぞれ、もう少し具体的にお話しして参りましょう。
特に5つ目のポイントは「汗ってなに?」と思ってしまうことでしょう。確かにただ「汗をかくことが重要」と言われたら、夏バテ防止のためには「サウナでとにかく汗をかけばいいの?」と首を傾げてしまいますね。
基本が大切!夏に強い体を作ろう!
第一に、夏になる前に「夏に強い体作り」をしておくことが夏バテ防止のためには重要です。
夏に強い体作りとは、普段からしっかりとバランスのとれた食事をとり、適度な運動と十分な睡眠をとっておくことです。体の根っこの部分をしっかり丈夫にしておきましょうということです。夏バテとはつまり「夏に負けてバテてしまう」ということでもあります。体の基本がしっかりしていないと、6月頃に一気に気温が上がってしまった時に、暑さに負けてバテてしまうことへ繋がってしまうのです。
今日、生活が多様化しているため、中には夜間に仕事をして昼間に睡眠をとるという人もいます。忙しくてなかなか食事をとる時間もないという人も少なくありません。睡眠と食事をしっかりとって体の基礎的なところをしっかり作るといっても、それができない人も多いのです。しかし体はやはり規則正しい生活から。夏バテの予防も規則正しい食事と睡眠からなのです。自分の生活をよく考え、食事や生活スケジュールの見直しをはかりましょう。基本を基本だからこそ大切なのです。
夏バテに効果のある食材を!塩分と水も大切
基本的な生活を見直したら、それで夏バテ予防はばっちりというわけではありません。継続は力なり。夏バテ予防も継続が大事なり、です。「夏バテに効果を見込める食品を夏場は積極的に摂取する」ようにしましょう。
土曜の丑の日にはたくさんのうなぎが販売されます。うなぎは栄養価が高く夏バテの予防に効果があります。うなぎというとまさに夏の代表的な食材、季節のものという印象はないでしょうか。うなぎの他にも夏野菜であるトマトやナス、きゅうり、とうもろこし、ピーマン、みょうが、などは夏バテ予防に効果があります。食事に取り入れたい食材です。旬のものは美味しいだけでなく、それぞれの季節に合っているのです。
こうした夏に合った栄養を持った食材を食べるだけでなく、「塩分と水分もきちんと摂取する」必要があります。特に夏バテ予防のために水分を摂取するときは、アルコールやお茶、コーヒー、紅茶ではなく水を摂取するようにしましょう。
汗をかいて体を調節!冷房は浴びすぎない
意外に重要なのが「汗をかくこと」です。汗をかくことを嫌がる人は少なくありませんし、夏場に汗の臭いを気にする人も多いことでしょう。しかし汗は体の体温調節において重要な役割を果たします。汗は人間にとってとても大切なもので、バテないための体の機能の一つでもあるのです。サウナに入ってとにかく汗をかく必要はありませんが、生活やちょっとした運動で適度に汗をかくことは体機能を正常に維持するためには大切なことなのです。
近年、猛暑が続いており、夏に冷房は欠かせない存在になっています。しかし冷房だけを二十四時間浴び続けるのも困りもの。適度に汗をかき、体独自の機能をマヒさせないようにしましょう。もちろん冷房を使うなということではありません。「冷房を適切に使いましょう」ということです。夏バテ予防のために熱中症になっては意味がありませんよね。注意したいポイントです。
最後に
夏バテ予防について5つのポイントを説明しました。「夏バテしないように基礎的な体作り」「夏に必要な栄養を夏の食材で摂取」「塩分と水分を適度に摂取」「適度に汗をかく」「冷房を浴びすぎない」が5つのポイントです。ただしこれはあくまで夏バテを予防するためのポイントなので、夏バテから即時回復する方法ではありません。
夏バテは「夏だから」「毎日暑いから仕方ないよ」で放置しては危険です。知らない間に体重がごっそり減っている、などという危険な事態も考えられます。体のだるさやめまい、食欲減退、ふらつき、意欲減退などを感じたら「夏が終わるまでの我慢」ではなく、夏を楽しむためにも病院を受診してください。美味しい食べ物もレジャーも健康な体だから楽しめることです。