戒名の相場について

葬儀には色々な費用が必要になります。葬儀の会場を借りるための費用に飲み食いの費用、そして花や線香、祭壇などの備品の費用など、一言に「葬儀費用」といってもその内訳はかなり細かなものです。各種の費用を総合して葬儀費用という名目で呼ばれています。

葬儀は人生の中で自分がそう何度も主催側にならないからこそ目安を知ることは困難です。しかも葬儀費用という大きな括りではなく細かな費用それぞれの相場を知ることはさらに困難なのではないでしょうか。

今回は葬儀費用に含まれるお金の中でも多くの人が特に頭を悩ませるお坊さんに渡すお金について考えてみましょう。お坊さんに渡すお金は「気持ち」だからこそ難しいもの。戒名の基礎知識も合わせてご紹介します。

葬儀費用の中のお寺へのお布施とは

お坊さんに渡し葬儀のお金を知り合いに確認したところ「うちは70万円だったわ」「うちは30万円払った記憶がある」「我が家は100万円も払ったのよ!」なんて答えが返ってきて驚いたことはないでしょうか。そう、実は葬儀におけるお坊さんに渡すお金は、葬儀費用の中でもかなりのパーセンテージを占めるお金なのです。

こちらは日本消費者協会が公開している葬儀費用のデータになります。葬儀でお坊さんに渡すお金の平均は約47万円で、葬儀費用全体の平均が約196万円となっています。葬儀費用の中の3~4割はお坊さんに渡す金額なのです。

確かに葬儀会場を借りるための費用も高額という印象ですが、葬儀で喪主側として動いた経験のない方は「こんなにお坊さんに渡すものなの!?」とびっくりする金額ではないでしょうか。当然ですが葬儀に足を運んでくれたお坊さんに「ローンで分割払いできますか」と尋ねることなどできませんから、寺院の支払うお金は基本的に一括払いです。この金額を一括で用意するというところに困惑する方も多いようです。

お坊さんに渡すお金に困ったところは、各家庭でかなり額が違っているというところです。前述したように、参考までに親族や友人に「葬儀でお坊さんにどれくらいのお金を渡したの?」と確認すると、30~100万円までかなりの開きがあることも珍しくありません。「どうしてこんなに金額が変わってくるの?」と疑問に思ってしまいます。お坊さんに渡すお金は気持ちだと言われますから、気持ちを金額換算した時に各家庭で金額が変わってきてしまっているのでしょうか。

その費用の開きが起きる理由は「気持ち」ではなく「戒名」が大きな原因なのです。

戒名にもランクがある?ランクで変わる金額

戒名を簡単に説明すると故人の死後の名前のことです。日本で最も多い葬儀の形態である仏教式においては故人に戒名という名前をつけて儀式を進めることになります。戒名をつけることによって仏の弟子になったことを意味しますので、仏の弟子としての名前と言い換えてもいいかもしれません。宗派によっては「戒名」という呼び名自体が使われないこともあります。このあたりは宗派によって変わってくるところです。

この戒名という名前をつけるためには、「戒名に応じて」寺院にお金を支払うことになります。葬儀における寺院への費用平均約47万円の中には、葬儀の時のお坊さんへのお布施と戒名代の両方が含まれていることになります。二つ合わせて約47万円という金額が平均金額になっているのです。

戒名代は前述したように「戒名に応じて」金額が変わってきます。戒名にもランクがあり、ランクの高い戒名を希望すればその分だけ多額の戒名代を支払うことになります。

  • 院号
  • 居士、大姉
  • 信士、信女

ランクの高い方から「院」「居士、大姉」「信士、信女」となります。この他に、幼くして亡くなってしまった場合は「童子、童女」「孩子、孩女」「嬰子、嬰女」といった文言も使われます。これらは戒名という死後の名前に付属して使われる位のようなもので、戒名そのものではありません。ですが、現在は戒名のランクのような意味でも使われており葬儀の準備の際に「院号でお願いします」という話をしても通じます。

院号は生前に社会的に大きな貢献があった人や、寺院への大きな貢献があった人につけられるものとされていましたが、現在は特に「このような貢献がなければ付けられない」という決まりはないようです。普通に暮らしていた人が亡くなって家族の希望で院号を贈られることもありますし、世界的な事業に貢献した人の中にも普通のランクの戒名を望む人もいます。現在は親族や故人の希望でランクを選ぶことが一般的になっています。

戒名それぞれの金額相場には開きが?

高ランクの戒名である「院号」では50~100万円くらいが相場で、その次の「居士・大姉」で30~50万円「信士・信女」で20~30万円といわれます。「この戒名ならこの金額」という決まりはありません。それぞれの寺院や宗派によって金額や戒名への考え方が少しずつ変わってきます。

また、近年、戒名代を含めた寺院へのお布施が高いと言われています。戒名代は日々見直されているような状況で、葬儀場や葬儀会社によってはお坊さんを紹介してくれる場合があり、戒名代も数万円からという金額提示がなされることもあります。ですから、戒名全体の相場としては数万円から100万円というかなりの額の開きが視られます。

戒名のランクごとに金額が変わってくるからこそ、友人や親族に「葬儀の時にお坊さんにどのくらいの金額を包んだ?」と尋ねても、それぞれがばらばらの金額を答えることになります。まったく別の寺院にお願いしていれば、同じ院号であっても「うちは70万円だったけど」「あら、うちは60万円よ」というばらつきが出ることもよくあります。

ランクが高いからいいというわけではなく、低いから駄目という話ではありません。「どうしても院号をつけてもらわなければ」とはらはらする必要もありません。家族でよく話し合い、予算や家族の意見に合わせて決めるのがいいでしょう。

最後に

葬儀の際にお坊さんに渡すお布施は「気持ち」だからこそ難しいものです。そこにさらに戒名代が加わりますので、なおさら難しいと感じてしまいます。葬儀経験者に確認しても「気持ち」と「戒名のランク」でかなり変わってきますので、参考にしようにもなかなか参考にならないという現実があります。また、知人に対して「お宅ではどのランクの戒名をつけたの?」という質問はし難いことでしょう。

一番良いのは、その地域の葬儀場や葬儀店に尋ねることです。お坊さんに渡すお金は地域でも差が出ますし、寺院や宗派によっても戒名代は変わってきます。その地域の葬儀事情に詳しい葬儀店や葬儀場に尋ねれば「このくらいでした」というところを教えてくれますので、気になる方は一度確認してみるのがいいでしょう。

宇都宮市民葬祭

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