出棺や火葬の流れと押さえておきたいマナーについて

葬儀には「難しい」という印象はありませんか?

確かに、ある側面においてはその通りです。葬儀は一人の人間の幕引きの場です。家族にとっては大切な家族とのお別れの会だからこそ、葬儀にはマナーが求められます。服装や香典など、葬儀には葬儀特有のマナーやしきたりが存在します。

マナーは葬儀の総合的なマナーに注目しがちですが、出棺や火葬といった個別のマナーも存在します。出棺や火葬のマナーを、流れと共に解説します。葬儀という儀式のマナーとセットで覚えておきたい知識です。

出棺から火葬までの流れとは

出棺は葬儀の中でも非常に大切なものです。なぜなら、出棺は故人との最後の最後、「葬儀において故人を送り出す瞬間」であるからです。出棺の儀では故人のお棺が閉じられます。もう故人の顔を見ることはできません。出棺後の火葬を経て、次に目にするのは遺骨になります。

葬儀自体が故人とのお別れではあるのですが、出棺は「火葬のための送り出し」ですから、本当の意味での「お別れ」と言えるでしょう。故人を送り出す大切な瞬間だからこそ、マナーと心を尽くしたいものです。

マナーを理解するためには、簡単に出棺と火葬の流れをおさえておいた方がわかりやすいことでしょう。まず、出棺から火葬までどんな流れで行われるのか、基本を知っておきましょう。

  1. 別れ花
  2. 出棺
  3. 火葬場へ移動
  4. 納めの式
  5. 火葬
  6. 骨上げ

これが出棺から火葬の流れです。火葬の前に「別れ花」という言葉が入っていて「あれ?」と思ったかもしれません。この別れ花という儀式は、出棺の直前に行われます。出棺とワンセットで覚えておくといいでしょう。

出棺と火葬で気をつけたいマナーは「時間」

基本的な流れを理解したら、今度は基本的なマナーについて理解を深めましょう。別れ花から骨上げに参列する中で参列者が特に気をつけたいことは「時間」です。時間に気をつけることが第一のマナーです。

火葬は自治体の火葬専用の施設で行われます。火葬の施設には次から次への予約が入ります。「○時から○時まで○家の火葬」といった感じで、時間刻みで火葬予約が入っています。別れ花~納めの式がスムーズに時間通り進まないと、他の家の火葬が遅れてしまったり、時間をずらさなければならなかったりと、他家のご迷惑になることがあるのです。

例えばA家の葬儀で最後まで遺族と雑談していた参列者がいたとします。雑談で時間が10分ずれてしまい、別れ花から出棺まで10分遅れで進行しました。出棺後に遺族が火葬場に向かう時に渋滞に巻き込まれ、さらに5分遅れとなりました。日程より15分遅れて納めの式がはじまります。火葬も15分遅れとなりました。火葬スタートも15分遅れです。

火葬の時間は決まっています。次のお宅の火葬が待っていたとしても、決まった時間前に火葬を切り上げることはできません。火葬が15分遅れとなる結果、次のお宅の火葬も遅れてしまいました。一つのお宅の遅延が他の家の葬儀に影響を及ぼすことがあるのです。

葬儀では何が起きるかわかりません。時に予想できない理由で葬儀スケジュールが遅延することがあります。

火葬場へ故人を運ぶ途中に交通渋滞に巻き込まれたなどの理由があれば仕方がありません。火葬場や葬儀会社に連絡し、可能な限り調整してもらえるように相談してみましょう。参列者のマナーとしては、時間が分刻み・三十分刻み・一時間刻みで決まっていることを把握し、儀式を遅延させないように協力することが必要です。

スムーズな葬儀には参列者の協力が必要です。それは、葬儀の一部である出棺と火葬も同じことです。「時間」に気をつけ、スムーズに進むように協力する。儀式を遅延させる行動はしない。事情がある場合は喪主や葬儀場の担当に話し適宜調整する。大切なことです。

別れ花や出棺にはどんなマナーがあるの?

ここからは、出棺や火葬の流れをもう少し詳しく解説しながら、「時間」以外におさえておきたいちょっとしたマナーについて触れます。儀式の流れに沿って解説します。合わせて、出棺から火葬の流れも復習しておきましょう。

別れ花

納棺された故人側に花を添える儀式です。花を一輪(人数が少ない場合は数輪でも可)受け取り、お棺の中の故人の側に供えます。お棺の中を花で綺麗に飾り付ける・花で隙間を埋めるのです。

順番は喪主からはじまり、故人に近しい親族というように、故人の生前に近しかった者から行うのがマナーです。友人や知人、会社の同僚などは、喪主や親族より先に別れ花を行わず、静かに順番を待ちましょう。

花と一緒にお金を入れることがあります。これは、「三途の川を渡るために船代が必要」ということで、昔から行われている風習です。現在は自治体の方で「入れないでください」と注意喚起していることがあります。お金だけでなく手紙や故人の私物などを入れたい場合でも勝手に入れないことがマナーです。喪主、式場の担当や自治体窓口にあらかじめ確認しておくといいでしょう。

別れ花の準備は基本的に葬儀店側が行います。ただ、花は別料金というプランやオーダーメイド的な性質の強いプランだと別れ花用の花はオーダーしないと準備されていないことがあります。出棺前の最後のお別れです。トラブルが発生しないよう事前に確認しておくことをお勧めします。

 出棺~火葬場への移動

出棺は故人の足から行います。これは、故人が死者の国から戻ってこないようにするためです。
お棺は力のある男性遺族や葬儀の担当者が運び出します。他の参列者は合掌か黙礼でお見送りするのがマナーです。故人が火葬場へ出発したら、遺族や参列者も追って火葬場に向かいます。

なお、火葬場への同行は全ての参列者が行うわけではありません。基本は親族で、参列者の中の希望者や喪主が参列をお願いした方が火葬場に向かいます。

納めの式、骨上げ

火葬場に到着したら、火葬直前のお別れを行います。火葬場に祭壇を用意し、お坊さんに読経してもらってお別れを済ませ火葬となります。

火葬中は「故人はまだ完全に肉体への執着がなくなっていない」「だから喉が渇く」と言われるため、お水を用意するのが通例です。お水は火葬中に何度か取り替えます。

火葬が終わったら二人一組になって竹箸で遺骨を拾います。遺骨はまず歯から拾うのがマナーです。

最後に

出棺と火葬は葬儀の中の最後の最後、まさに本当の意味での故人とのお別れです。だからこそマナーと心を尽くしてお別れを美しいものにしたいもの。

葬儀で最も大切なのは「これはマナー違反」と厳しく考えることではありません。心や配慮です。「お別れだから、綺麗に送ってあげたいね」「次に火葬を待っている人もきっと綺麗に送ってあげたいはず」と考えることが大切なのではないでしょうか。

宇都宮市民葬祭

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